特集コラム

Column 7 パン&スイーツ

パン&スイーツ
2011/10/03

住宅街の中で、極上のチョコレートケーキをいただくひととき― Patisserie Voisin(パティスリー・ヴォワザン)

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荻窪駅西口を出て環八を渡り、お寺裏の住宅街に続く小道に入ると、突如現れるフランス国旗。ここには小さなフランスがあるのだろうか。国旗の主は、シックでモダンなケーキショップ、パティスリー・ヴォワザンさんだ。

イートインスペースでケーキとコーヒーをいただく。全面ガラスからはお向かいの一軒家、生垣、犬を散歩する人などが見える。まるで自分が静かな住宅街の中にぽっかりと浮かんでいるような、ゆるりとした時間が流れる。

オランジュ・アメール(440円)

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「僕自身、チョコレートが大好きなんですよ」と楽しげに語るオーナーシェフの広瀬達哉さん。広瀬シェフは成城のマルメゾン出身で、渡仏後はジャン=ポール=エヴァンで修行、ロブションを経て独立し、現在に至る。

ジャン=ポール=エヴァンといえば、MOF(フランス国家最優秀職人賞)を受賞している世界トップクラスのショコラティエ。オランジュ・アメールは、その最高のショコラティエのもとで修行した経験と知識、そしてこだわりが詰まった、パティスリー・ヴォワザンの代表作だ。広瀬シェフは数種類のチョコレートをブレンドして使っているという。

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濃厚で薫り高い上質の生チョコレートがとろりと舌の上で解け、グランマルニエとオレンジのコンフィの酸味と苦味が、チョコレートのコクに寄り添うように調和する。濃く入れたコーヒーと一緒にゆっくりいただきたい味だ。

広瀬シェフのこだわりは、スポンジ生地と生チョコとムースが同時に舌の上で解けること。このケーキは食べる少し前に冷蔵庫から出しておいて、常温になじませてから食べてほしいとのことだ。

マカロン・ピスターシュ(450円)

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「甘み」「酸味」「苦味」「香ばしさ」。味にはいろいろな要素がある。広瀬シェフはこれらの要素からいくつかを組み合わせてケーキを作っているという。

マカロン・ピスターシュは、マカロンの「甘み」とフルーツの「酸味」、ピスタチオの「香ばしさ」がエッセンスとなっている。ピスタチオクリームを練りこんだマカロンはねっとりした食感。マカロンの中にはグリオット(酸味の強い野生のチェリー)とフランボワーズのクリーム、そしてグリオットのコンフィ、上には生のラズベリーとブルーベリーがあしらわれている。

いろいろな種類の「甘み」と「酸味」が組み合わされており、五感が刺激されるケーキだ。マカロンのグリーン、クリームのピンク、フルーツの、赤、紫・・・とにかく見た目が宝石箱のように美しい。

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広瀬シェフは語る。「フランス料理の料理人を目指していたときもあった。しかし、フランス料理は高価だけど、スイーツなら気軽に買える。気軽に買えるもので、自分は幸せを提供したかった。だからパティシエを目指したんです」。

パティスリー・ヴォワザンのケーキは、とにかく丁寧に作られているので、まるでひとつのお料理をいただいたような満足感がある。静かな空間でゆっくりと美味しいケーキをいただき、とても満たされた気持ちになった。

Patisserie Voisin(パティスリー・ヴォワザン)
住所:東京都杉並区上荻2-7-10
電話:03-6279-9513
営業時間:10:00-19:00
定休日:水曜日

文・取材 / 海風美保子
シティテラス荻窪

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