特集コラム

Column 7 パン&スイーツ

パン&スイーツ
2011/08/26

荻窪でソフトクリームといえば...― ニューコーミヤ

戦後の混乱の時代から、荻窪の人々を笑顔にしてきたソフトクリーム

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荻窪駅前のショッピングビル、タウンセブンは、戦後、闇市としてスタートした。その時代から、今と全く同じ場所でソフトクリームを売り続けてきたお店がある。それがタウンセブンの1階のニューコーミヤさんだ。

その当時を知る、三輪勝英さんにお話を伺った。最初はケーキなどの洋菓子がメインだったが、次第にソフトクリームが主力商品となっていった。今ではニューコーミヤのソフトクリームは親子3代にわたって愛されて続けている。

そして、昨年10月のタウンセブンのリニューアルに伴い、勝英さんのご次男で店長の三輪清貴さんが、1年間の修行の末、新たに、たい焼き部門を始めた。

伝統のソフトに、新たにたい焼きが加わり、最強のおやつに!

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伝統のソフトクリームと若い清貴さんが新しく始めた、たい焼きがいっぺんにいただける、たい焼きソフト(290円)をいただいてみる。

ソフトクリームは、ミルクの濃厚かつ新鮮な味が口の中に広がり、思わず疲れが吹き飛ぶようなさわやかな美味しさ。きけば、最高級の生クリームを手がけるブランドに、ニューコーミヤのソフトで使用するクリームを特注しているそうだ。

なるほど、質が違う!ソフトはモカとのミックスにしていただいたが、モカソフトの方はモカのほろ苦さがきいていて、オシャレな大人の味だった。

たい焼きは皮がしっかりと厚く、たい焼きを立てて置けるほどだ。
通常のたい焼きの皮の2倍の卵とハチミツが使われている生地は、ハチミツと卵のコクがしっかりと感じられる、リッチな味わい。正直これを普通にたい焼きと呼んでいいのか迷うほど。

いいものを使って気合を入れて作られているのがわかる。中のあんこに使われている小豆も北海道産の上質なもので、香りがよく、味が澄んでいる。

ニューコーミヤのソフトクリームとたい焼きは、子供たちからお年寄りにまで愛される庶民のおやつでありつつ、上質な材料を惜しげもなく使った高級スイーツだと感じた。それでいて値段が安い。

こうしたものを日常のシーンでさりげなく提供し続けるのはお店の持つ豊かさ、さらには荻窪という土地の持つ豊かさなのかもしれない。

さすがソフトクリームの名店!

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ニューコーミヤ社長でご長男の三輪章博さんは、テレビ東京の「チャンピオンズ」という番組で、ソフトクリームの高さを競うコンクールに出場し、高さ52センチものソフトクリームを作って優勝した、日本一のソフトクリーム名人だというからすごい。

実際にお会いすると、さわやかな風貌と柔らかい物腰の素敵な方で、まさに「ソフトクリーム王子」なのだと思った。

なお、ニューコーミヤのソフトクリームは、コーンに入った状態でのお持ち帰りが可能だ。
暑い季節の手土産にソフトクリームはいかが!?

ニューコーミヤ
住所:東京都杉並区上荻1-9-1 タウンセブン 1F
電話:03-3398-8800
営業時間:10:00-21:00
定休日:タウンセブンと同じ

文・取材 / 海風美保子

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