特集コラム

Column 2 荻窪ラーメン

荻窪ラーメン
2011/06/28

手もみラーメン十八番―これからやるぞ!という人のためのラーメン!?―

前から気になっていた線路のそばの、鮮やかな黄色いテント看板の店。そこには「荻窪だったら 手もみラーメン十八番」と書かれている。
線路の向こうのスポーツクラブに通う道すがら、強烈なにんにくのニオイに惹かれ、何度も店を覗き込むのだが、入る勇気はなかった。年中無休でダイエット中の身としては、夜にラーメンというのはちと厳しい。そう、「手もみラーメン十八番」は夜(6:00PMから1:30AM)のみの営業なのだ。

美味しいと評判の餃子は皮がもっちり

夢にまで見た「十八番」、周りを見回すと、皆さん半餃子(3個で250円)と特製十八番(850円)をセットで頼んでいる。私もその鉄板セットをお願いする。もちろんビールも忘れずに。さて、特製十八番とはいかなるラーメンだろう。普通の「ラーメン」よりも150円も高い。

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ビールを飲みながら待つことしばし。最初に餃子が出てくる。かなり大きいサイズだと思う。これは食べごたえがありそうだ。一口食べると皮がもっちり。
普通の餃子より皮が厚く、そしてしっかり焼かれているのでまるで「おやき」のようである。これは粉物好きにはたまらない。

餃子の「あん」はキャベツ、にら、ねぎなど野菜主体で、にんにくもしっかり入っている。ボリュームのわりにはなんだかヘルシーな感じがして、これならラーメンも余裕で入るかも、と思う。そういえば、いろんなサイトに「十八番は餃子が美味しい」と書いてあったのを思い出した。

昭和41年からガッツリ系ラーメンは存在した!

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いよいよ特製十八番の登場。おおっ!たっぷりと盛り付けられたニラと豚バラ肉炒めがボリューミイ!そして、スープの表面を覆う、大量のあ・ぶ・ら☆うーん、これは危険な食べ物かも、と思いつつ、スープをすすると、きりっとした醤油味のスープをベースに、かなりのにんにくを感じる。

醤油と脂とにんにく…なんというわかりやすい魅力だろう。そしてなんというインパクトの強さだろう。トッピングされた黒胡麻がさらにインパクトを引き立てていく。手もみラーメン十八番は、昭和41年創業の老舗。
昔からガッツリ系のラーメンはあったということか。

麺は中太のちぢれ麺。店名に謳っているだけあって、やはり麺に特徴がある。
ねっとりむっちりとした粘りのある歯ごたえは、粉物や点心といった感覚に近い気がする。
気がつくと、たっぷりのニラ肉炒めと一緒に麺をガッツリガツガツ食べ、にんにくスープを夢中ですすっていた。「よっしゃー!」という心の声が聞こえてきた。

「特製十八番」は、飲んだ後のシメに食べる人が多いようだが、どちらかというと、シメというよりこれから何かやることがある人のための(何を?)、スタミナの一杯という気がする。そのせいか、これから夜の道路工事等を行うであろう、作業着姿の人々もたくさん行列に並んでいた。

手もみラーメン十八番
住所:東京都杉並区上荻1-4-10
電話:03-3393-3545
営業時間:18:00-翌1:30
定休日:無休

文・取材 / 海風美保子

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