特集コラム

Column 2 荻窪ラーメン

荻窪ラーメン
2011/02/21

別府冷麺・温麺専門店 尚屋(なおや)

「冷麺」といえば、別府! ―東京で食べられるのは、ここだけ―

岩手・盛岡の“ご当地食”として、また、焼肉店でもよく見かける「冷麺」。すっかり、日常食の一つとしておなじみだが…大分・別府も「冷麺ゆかりの地」だと知っている人は、どのくらいいるだろうか?実は、別府の方が盛岡よりも“冷麺の歴史”は長いのだ。2010年12月にオープンした『尚屋』では、正真正銘の別府冷麺を味わうことができる。

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国産そば粉と小麦粉が使われた麺は、注文を受けてから、店内の製麺機で作られる。手打ち・手のべで練られているため、“モチモチ”として、かなり噛み応えがある。そばの香りがほんのり漂い、今までに味わったことのない食感だ。
(冷麺(並盛)700円、温麺(並盛)750円)

すべて国産の材料を使い、丁寧にだしをとって作られたスープは、昆布、かつお、とびうお等の魚介や、干しシイタケ、天然塩、牛肉などがふんだんに使われて豪華な味わいだ。口に含むと様々な風味が拡がり、さらにキャベツで作られたキムチの酸味と相まって、最後まで飲み干さないと「もったいない!」気持ちになる。
豊後牛のすね肉で作られたチャーシューは、しっかりとした歯ごたえでありながら優しい味で、和風だしのスープとよく似合う。

かなりボリューム感がありながら、しっかり食べても、並盛でわずか490キロカロリー。お腹も満たされて、とてもヘルシーな逸品だ。

九州の銘酒も! ―焼酎や梅酒、お酒いろいろ―

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尚屋では、冷麺に舌鼓を打ちながら、大分をはじめ、九州の数々の銘酒を味わうこともできる。

「とりあえず!」で、大分産かぼすや柚子の風味のビールを飲むもよし。「腰を据えてじっくり…」で、焼酎や梅酒を飲むもよし。大分の代表酒の『いいちこ』や、地産地消をテーマに作られた芋焼酎『野津の風』など…いまや、プレミアム焼酎となった『森伊蔵』のレアな銘柄も、尚屋には揃っている。また、かぼすエキスの入った『かぼすと梅酒のものがたり』は、爽やかな口当たりだ。冷麺を食べる前、こんなお酒を飲みながら、いろいろ想いにふけるのもイイかも知れない。

冷麺後のシメにぜひ! ―地獄蒸しプリン―

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お酒が苦手な人に、ぜひおススメしたいのが、別府から直送される『地獄蒸しプリン』(450円)だ。

別府の老舗温泉旅館・岡本屋の名物でもあるこのプリン。甘さ控えめのカスタード、少しビターな味のカラメル…口に含むと、どこか懐かしい感じがする。硫黄分をたっぷり含んだ温泉の噴気で蒸し上げて作られていて、舌ざわりもとても滑らかだ。

ランチタイムに冷麺を食べた後、お口直しにプリンを楽しむ…なんていうのも、おススメだ。ジャズが流れる、オシャレな店内で、静かに1人で…また、仲間とおしゃべりしながら…冷麺後にプリンを味わうのは、いかがだろうか?
モチロン、「お酒もスイーツも両方大好き!」という人にも、ぜひおススメしたい一品だ。

ようこそ別府へ! ―冷麺で街おこしを―

もともと、音楽の世界で活躍してきた、店主・山本さん。尚屋をオープンさせた本当のねらいは「冷麺を通じて、別府の街の良さを多くの人に知って欲しい!」というものだった。同じくミュージシャンとして活躍してきた従兄と一緒に、「ラーメンの激戦区・荻窪で広めたい!」という気持ちを胸に、お店を立ち上げた。

「ホンモノの別府冷麺の良さを伝えるのが、自分たちの役目。ウチの冷麺を食べて、ぜひいつか別府の街も訪ねて欲しい!」と語る山本さん。市内の名店の味を研究し、幼い頃から味わった冷麺の味の記憶をたどって作られた尚屋の冷麺は、別府の人が食べても「同じだ!」と思える味だ。

「別府って行ったこともないし、あまり馴染みがないのだけれど…」という方は、このお店に足を運んで“別府を感じてみる”のは、いかがだろうか?

別府冷麺・温麺専門店 尚屋(なおや)
住所:東京都杉並区荻窪5-27-1
JR・丸ノ内線荻窪駅南口 徒歩2分
(三菱東京UFJ銀行並び、お茶屋さんとパチンコ店の間の路地を入る)
TEL&FAX:03-3393-0234
営業時間:昼11:45-14:00 / 夜:18:30-23:00
定休日:不定休

文・取材 / pearl

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