特集コラム

Column 10 荻窪のイベント

荻窪のイベント
2011/06/17

「荻窪ハーモニーまつり」あんさんぶる荻窪会場

すずらん通り会場と共に“つながる・ひろがる”を合言葉に、「第6回 荻窪ハーモニーまつり」の開催会場となっているのが、文化施設・あんさんぶる荻窪です。

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6月11日午前中の雨も、施設内のイベントなので全く問題なし。しかもスタンプラリー15カ所の内、13のスタンプポイントが施設内に設置されているとあって、両日とも大賑わいでした。

あんさんぶる荻窪は環状八号線とJR中央線・総武線がクロスする、JR荻窪駅の南東にあって、屋上庭園付きの5階建て。
各階の階段には荻窪北保育園の子どもたちによって描かられた花の貼り絵などが展示されており、館内は地域イベントらしい華やぎがありました。

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1階のエントランス周辺にはおまつり屋台村が並び、50円から300円くらいの子どものお小遣いでも買える飲み物や食べ物が販売され、中にはその収益金の全てを福島県南相馬市に寄付するという団体もありました。みんなで食べて被災地を応援しようというコンセプトです。

日本ボーイスカウト東京連盟杉並第8団のテントの脇では、少年らが東日本大震災への募金活動を行っていました。

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館内に入り、杉並福祉事務所フロアがある1階は、手づくり作品の展示・販売、消防署員による災害から身を守るための事前対策、資源とゴミの出し方をクイズ形式で学ぶコーナーが設けられており、さらに福島県南相馬市への義援金を目的としたチャリティー喫茶「神明茶屋」もオープン。

椅子もたくさん置かれているので、スタンプラリーの休憩ポイントとして多くの人たちに利用されていました。

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2階の荻窪北児童館フロアは、親子スキンタッチ教室(11日)やペンシルバルーンづくり(11日)、人形劇団ひとみ座公演(12日)のほか、体育館では両日とも積み木や昔遊びが体験できる広場が設けられ、割り箸鉄砲や玉すだれにチャレンジする子どもたちの笑い声であふれていました。

そんな昔遊びにはしゃぐ子どもたちを眺めて目を細める高齢者の方も…。
「荻窪ハーモニーまつり」があらゆる世代を超えて楽しめるイベントであることを実感させられた、微笑ましい光景がそこにありました。

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3階の消費者センターフロアは、11日は人形劇と「キラキラコンサート」、12日はラテン音楽グループのコンサートが開催され、童謡やアニメソングなど観客参加型の「キラキラコンサート」も、タンゴ、アルパ二重奏、ボサノバ、フォルクローレ、キューバ・メキシコ音楽など、ノリノリのラテン音楽も、子どもから大人まで楽しめる構成で、観客も一緒に手拍子し、リズムに乗って、会場が一体となって盛り上がっていました。

コンサート会場の奥にある小会議室では、11日は桜やカエデの葉で絵手紙を作るワークショップ、12日は牛乳などの紙パックを原料にした紙すき体験を実施。
子どもたちにとっては遊びながら自然やエコ活動に触れられる良い機会となったことでしょう。

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4階のすぎなみ環境情報館フロアでは、健康や食、杉並の自然をテーマにした展示や「エネルギーカフェ」コーナーが開設されていました。

クイズやゲームを通して健康や食を考えるキッカケづくりとする試みです。節電や省エネ、太陽光パネルに関する展示については、質問も交えて熱心に聞き入る人も多数。杉並区民の省エネに対する真摯な姿勢が感じられました。

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5階の社会福祉協議会フロアは、福島県南相馬市の被災状況や写真パネルの展示、そして福島県南相馬市へ送る義援金のためのチャリティバザーを実施。

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バザー会場の入り口には募金箱が置かれ、入場料として100円を寄付すると、「Love & Fight! JAPAN」と書かれたかわいいしおりがプレゼントされます。

バザーに出されていた商品も高価そうな物も多々あり、そこに被災地への想いが込められているようでした。

バザーの収益金は杉並区を通じて全額福島県南相馬市に寄付されます。

 

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そして、屋上庭園は「屋上で草花さがし」というクイズや昔遊びコーナー、のびっぱカフェ、駄菓子屋さんなどが設置され、子どもが遊んだり、大人も荻窪の町を見わたしながら花々を鑑賞できるのんびりとした雰囲気。

クレマチス、トケイソウ、スカシユリが今を盛りに咲き誇り、JR線側には荻窪の名の由来ともなった荻が風になびいていました。そんなのどかな情景が、地域住民の啓蒙的な要素をスタンプラリーやクイズなどでソフトにコーティングした「荻窪ハーモニーまつり」を象徴しているように感じました。

■あんさんぶる荻窪
住所:東京都杉並区荻窪5-15-13

文・取材 / 丸山美智子

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