大田黒公園の紅葉ライトアップ=12月5日まで
大田黒公園(荻窪3丁目33-12)の紅葉がライトアップされている。期間は、11月26日(金) から 12月5日(日)まで。時間は、日没後、午後8時まで(入園は7時45分まで)。
初日の26日は、小さなお子さんを連れたご家族やカップルなど多くの来園者でにぎわった。「昼間とぜんぜんちがう」と驚きの声をあげていた。特に、橋から池のほとりに出る道が人気で、湖面に映るイチョウやモミジのパノラマに見入っていた。
大田黒公園は、大田黒元雄氏(1893-1979)のご遺族から寄付された。杉並区が整備をし、1981年から公開されている。園内には、屋敷跡もあり、生前の大田黒元雄氏が愛用した蓄音機やピアノなどが展示されている。
大田黒元雄氏は、旧制中学校卒業後、ロンドンに留学した。帰国後、雑誌「音楽と文学」を創刊。評論など精力的に執筆した。
「音楽と文学」の「創刊の辞」には、以下のように記載されている。
「我々は音楽の真髄を探究し『せん』明しようと努力するものである。我々は常に音楽と他の姉妹芸術との接触を図り、音楽を今日の孤立した状態から救い出して、更に有意義な多趣味な且つ一般的のものたらしめようと欲して居る。「音楽と文学」はかういう主張の下に発行される。そして仮令如何に小さくとも此の仕事を永続して行く決心を我々は持つて居る。-音楽と文学社同人-」
「音楽と文学」は、同人メンバーが東京を離れなければならない事情などがあり、1919年に終刊した。しかし、大田黒元雄氏は、1933年には杉並区東荻町(現・杉並区荻窪)に居を構え、この荻窪の地で、生涯にわたり、我が国の芸術振興に多大なる貢献をした。
大田黒公園の紅葉ライトアップは、2003年から始まった。今年で、8回目。杉並区が職員向けに募集している提案制度の採用案件である。